上遠野浩平『ブギーポップ・アンチテーゼ オルタナティブ・エゴの乱逆』|正樹と綺に降りかかる試練

2019年01月03日執筆

 

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あけましておめでとうございます、尾崎すぐるです。

この記事を読んでくれているあなたは、お正月をどんな風に過ごしたでしょうか?

おせち料理は食べましたか?

初詣に出かけたでしょうか?

ぼくも数日の間ゆっくりしたので、今日からまたブログを書こうかなと思います。

 

この記事では、上遠野浩平『ブギーポップ・アンチテーゼ  オルタナティブ・エゴの乱逆』(電撃文庫、2016年)を紹介します。

 

1.あらすじ

調理学校に通っている織機綺は、若き実業家、飛燕玲次に統和機構の派閥<アンチタイプ>へと勧誘されます。

一方、谷口正樹は、綺との待ち合わせ場所に現れた女の子、七星那魅に<アンチタイプ>と争っている派閥の<カウンターズ>に誘われます。

どうやら、<カウンターズ>も目的は綺の勧誘で、正樹を取り込んでしまえば、綺が付いてくると思ったようです。

そして、2人は、迷子の女の子を交番に連れて行ったところで、<カウンターズ>のローカストと出会うのですが、その迷子が<アンチタイプ>のリーダー、ミニマムで……。

登場人物たちの「オルタナティブ・エゴ」をめぐる物語。

 

2.感想

物語中の「オルタナティブ・エゴ」というものを、ぼくは「ある物事が非合理だということは分かっているはずなのに、その物事に固執して意地になっている状態」に陥ってしまうと、その人は、「それはもはやその固執している本人ではない誰でもいい誰か」になってしまっているということだと理解しましたが、どうですかね?

要するに、飛燕玲次の目的は、まさに「オルタナティブ・エゴ」だったわけですが、ミニマムの目的は、一見「オルタナティブ・エゴ」のようで、そうではなかった。

つまり、ミニマムの目的は、他の誰でもないミニマムがなさねばならない理由があったということでしょう。

それを感じたから、綺はこの物語の結末として、あの決断をしたわけです。

レギュラーメンバーである2人の登場するこの巻では、物語が大きく動いたと言えそうです。

 

Kindle:ブギーポップ・アンチテーゼ オルタナティヴ・エゴの乱逆(電撃文庫)

 

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