上遠野浩平『ブギーポップ・ダウトフル 不可抗力のラビット・ラン』|朱巳、大人への階段を上る

2019年01月05日執筆

 

前の巻『ブギーポップ・アンチテーゼ オルタナティブ・エゴの乱逆』の紹介記事

 

こんにちは、尾崎すぐるです。

昨日は風邪をひいて寝込んでいたため、ブログをお休みしました。

体調を崩すとブログ更新もままならないので、できる限り病気は避けたいですね。

 

この記事では、上遠野浩平『ブギーポップ・ダウトフル  不可抗力のラビット・ラン』(電撃文庫、2017年)を紹介します。

 

1.あらすじ

この巻では、いつも凪のサポートをしている羽原健太郎が、独自に少年少女の失踪を調べようとし、失踪した少女の1人、白渡須奈緒を協力者にして統和機構に挑みます。

失踪した少年少女たち、通称ラビットをまとめているのは、レイン・オン・フライディこと九連内朱巳で、その目的は、ポゼストリー計画と呼ばれる、MPLSになりやすい環境下にある若者を保護して、あらかじめ管理下に置いておこうというものです。

『ハートレス・レッド』で言われていたように、統和機構内で特別扱いを受け、出世コースに乗っている朱巳は、機構内にも敵を抱えていて、今回は合成人間ブーム・キャットに狙われていて……。

 

2.感想

みんなが、自分は他の人間よりは賢いと思っているというのは、本当だと思いますね。

最近の悪党たちは、どいつもこいつもそのプライドを刺激して自分の目的を通しているようですから。

ぼくも勘違いして騙されないようにします。

朱巳は、どうして自分がそういうことをしているのか、はっきりと意識していないようですが、おそらく、自分が育ての親であるミセス・ロビンソンから受けた恩を別の誰かに流そうとしているのでしょうね。

そして、統和機構内でも出世した朱巳は、もはや不満を漏らす側ではなく、嫉妬される側であるわけです。

この間読んだ熊代亨『「若者」をやめて、「大人」を始める 「成熟困難時代」をどう生きるか?』のいうところの「大人」、すなわち、負担や責任を引き受け、他人の面倒を見る側の人間へと、朱巳は成熟しつつあるわけですね。

ただ、朱巳もまだ18~19歳のはずなので、ずいぶん早く「大人」を引き受けることになったと言えるでしょう。

 

Kindle:ブギーポップ・ダウトフル 不可抗力のラビット・ラン (電撃文庫)

Kindle:「若者」をやめて、「大人」を始める 「成熟困難時代」をどう生きるか?

 

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