安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 15』|カイは必死に生きようとするミハルに出会う。

2019年02月13日執筆。

前の巻『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 14』のあらすじと感想

こんにちは、尾崎すぐるです。

今回は、安彦良和(著)、矢立肇・富野由悠季(原案)、大河原邦男(メカニックデザイン)『機動戦士ガンダム  THE ORIGIN  15』(角川コミックス・エース、2007年)のあらすじと感想です。

 

1.あらすじ

キャスバルとアルテイシアの物語は前の巻までで、この巻からはアムロたちホワイトベースクルーのお話に戻ります。

ジャブローで攻撃を受けた後、地球連邦軍は、地球圏におけるジオン軍の大拠点であるオデッサを攻略することを目標に攻撃に出ます。

この巻は、そのオデッサに到着するまでの話で、ホワイトベースがアイルランドのベルファスト港に停泊しているところを、シャアの率いる部隊が水中型モビルスーツで狙います。

カイはこの停泊中に街に降りるのですが、そこで小さな弟と妹と一緒に暮らす少女?ミハルと出会います。

ミハルは、現地でモノを売って生活している一方で、ジオン軍の諜報員をしており、諜報員としての仕事をするためにカイに近づいてくるわけです。

宿が無く、カイがミハルの家に泊めてもらっているときに、ホワイトベースが攻撃されるのですが、戻ったカイの活躍もあってジオン軍の攻撃を退け、ホワイトベースは発進します。

そして、ミハルは、諜報員として深みに嵌まってしまい、なんとホワイトベースに潜入し、カイに匿ってもらいます。

2人には淡く不思議な絆が生まれていき……、というお話です。

 

2.感想

あらすじで書いたとおり、この巻はカイを中心にしたサイドストーリーをやりつつ本編も進んでいくという内容になっているので、かなりギチギチに詰め込まれている感じです。

戦争にあまり積極的でないカイと戦争孤児と思われるミハルの間に、淡い恋心のようなものが芽生えていたのだろうとは思うのですが、どうにも詰め込み過ぎているので、なんかよくわからない感じになってしまっているなあと思いました。

一方のシャアは、水中型モビルスーツの部隊を駆使して海中からホワイトベースを攻めているわけですが、戦争に巻き込まれた民間人を装った工作員を送り込んでみたり、モビルアーマーを使って攻めてみたりと、相変わらず戦争をすることにセンスがあるように描かれています。

ただ、ミハルを使い捨てに潜入させていることも含めて、キャスバル時代のお話を経たシャアの冷酷さが際立ってきたように思いますね。

また、この巻では、なぜかブライトが今までよりも強権的にふるまっているのですが、はっきりした理由が読者にも思い当たらず、「なにやってるんだコイツ」状態です。

うーん、ブライトも長い戦いの中でストレスがたまったとか、そういうことを描写しているんでしょうか?

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