安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 24』|登場人物たちの前日譚と後日談

今回は、安彦良和ほか『機動戦士ガンダム  THE ORIGIN  24』(角川コミックス・エース、2015年)の紹介です。

 

1.あらすじ

『機動戦士ガンダム  THE ORIGIN』の物語よりも前の時間を描いた2本と一年戦争後のお話を描いた2本、合計4本の短編が収録された特別編です。

最初は、サイド7にシャアの部下たちが侵入する直前のお話で、アムロやフラウのそれまでの生活ぶりが少しだけ分かります。

次は、後に赤い彗星のシャアとなるキャスバルが生まれてきた日のお話。

そして、戦後に地球の貴族に匿われているアルテイシアをカイが訪ねていくお話。

最後は、戦後にアムロが日本にやって来て、ハヤトとフラウと再会する短編です。

 

2.感想

(1)現代におけるハヤトの描かれ方

最初に言ってしまうと、キャスバル誕生とアムロの日本旅行の短編は、かなりギャグ色が濃い内容です。

特に、アムロの日本旅行の方は、ハヤトが一生懸命にアムロに肝心なことを話しているのに、ギャグ回の中のワンシーンにされてしまっていて、なんだかなぁと思いました。

このお話は、ハヤトのようなお世辞にもカッコ良くなく、特別有能でもない男性に対する世間の評価を反映したつもりなのか、徹底的に惨めな敗北者としてハヤトを描いています。

ということで、1ブサメンのぼくは、「マンガを読んでいるときまで嫌な気分にさせるなよ」と思ってしまいました。

(2)相変わらず超然としているアムロたちを見て

後ろの2話で、アムロ、アルテイシア、ミライという本編中でニュータイプの素質を見せていたキャラクターたちが登場しているわけですが、彼らは超然としていて、何の迷いもなく生きているように見えます。

一方で、ハヤトだけでなくカイも悩み苦しみながら生きている感じです。

もちろん、作者の意図としてはニュータイプとオールドタイプを対比するように人物描写をしているのでしょう。

ただ、どうにも人間的にも優れたエリート・上流層と、しょぼい庶民の対比にも見えてしまうのは、読んでいるぼくが卑屈すぎるからでしょうか?

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